知床五湖
北海道
斜里町
世界自然遺産・知床を象徴する景勝地の一つが、原生林の中にたたずむ5つの神秘的な湖「知床五湖」です。多くの野生動物の生息地でもあり、ヒグマの爪痕やクマゲラの食痕など、手つかずの自然の豊かさを実感できる場所として知られています。
散策路は「高架木道」と「地上遊歩道」の2種類があり、それぞれ異なる視点から知床の自然を楽しむことができます。特に、風のない日に湖面が知床連山の姿を完璧に映し込む「鏡面リフレクション」は、多くの写真家が狙う幻想的な光景です。
撮影のヒント
知床五湖の多様な自然を捉えるには、歩くルートの選択と季節ごとの特徴を理解することが重要です。
2つの遊歩道から狙う
- 高架木道: 安全かつ無料で散策でき、一湖の湖畔にある展望台からは、湖と知床連山、オホーツク海までをも見渡せる雄大なパノラマが広がります。広角レンズでそのスケール感を写し込むのがおすすめです。
- 地上遊歩道: より間近で原生林や湖を感じることができます。湿原の高山植物をマクロレンズで狙ったり、野生動物の痕跡を探したりと、ミクロな自然の姿を撮影するのに適しています。 ※ヒグマの活動時期は、ガイドツアー(有料)への参加が必須となります。
鏡面リフレクションを撮る
知床五湖のハイライトである、湖面に映る知床連山の撮影は、風のないことが条件です。特に、風が穏やかな早朝の時間帯が最も成功率が高まります。風が収まるまでじっと待って一瞬のチャンスを捉えましょう。
リフレクションの撮影には三脚、レリーズ、NDフィルターがあると便利です。
水面に映った虚像にピントを合わせるのと、実像に合わせるのでは印象が変わります。いろいろなパターンを撮影してみましょう。
四季折々の表情
知床五湖は季節ごとに全く違う顔を見せます。春は残雪と新緑、夏は深い緑、秋は山全体が燃えるような紅葉、そして冬期は氷と霧氷の静寂な世界が広がります。
アクセス情報と散策ルール
知床五湖には独自の利用ルールがあります。訪問前に公式サイトで最新の情報を必ず確認してください。
散策ルール
- 高架木道: 開園期間中、予約なし・無料で利用できます。
- 地上遊歩道: 利用には事前のレクチャー(有料)の受講が必要です。また、ヒグマ活動期(例年5月~7月頃)はガイドツアーへの参加が必須、植生保護期はレクチャーのみで散策可能です。
バスでのアクセス
- ウトロ温泉バスターミナルから斜里バス「知床線」に乗車し、「知床五湖」バス停で下車(約20分)。 ※冬期(例年11月下旬~4月下旬)は運休・閉鎖となります。
車でのアクセス
- ウトロ市街地から車で約20分。
- 駐車場: 有料駐車場があります。紅葉シーズンなどは大変混雑します。
基本情報
項目 | 内容 |
名称 | 知床五湖(しれとこごこ) |
所在地 | 〒099-4356 北海道斜里郡斜里町遠音別村 |
見頃の目安 | 新緑(5月~6月)、紅葉(10月上旬~中旬) |
料金 | 高架木道は無料。地上遊歩道はレクチャー料(大人250円)などが必要。 |
開園期間 | 例年4月下旬~11月下旬(冬期閉園) |
問い合わせ | 知床五湖フィールドハウス (TEL: 0152-24-2299) |
公式サイト | 知床五湖 公式サイト |